大仙の風

お友達のカノムさんが大仙のレースに参加し動画を撮影・アップしてくれたので見せて頂いた。 大仙モデルヨットクラブは堺市の大仙公園内のどら池で活動するフリートである。かの有名なヨットの神様・加藤さんの所属するフリートでもあり、上手い人が多い。歴史のある名門フリートなのだ。 ぶっちゃけ羨ましい。ここで走れば上手くなるのは必然だからだ。 大仙の風は空から吹いてくると言われることが有る。公園の池なので周囲の木々が風を遮りる。その木々を越えて来た風が巻き込んで水面に到達する。 動画をみても風向きが解りにくいのはそのためで、至近距離を併走する２艇がポートとスタボーだったりするのが日常茶飯事とのことであった。 動画には鏡のような平水面をカッ飛ぶシーンがあるが、風が長距離を吹き渡らないので波が立たないのだ。吹き下ろしの風は水面に当たると四方へ拡散するが、中心の水面、水の表面では流速ゼロ。一種のウユニ塩湖状態である。 一定に吹く風の中では艇の重さはさほど影響しないが、ムラが有ると軽くて加速の良い艇が気持ちいい。重いと一瞬の風には取り残され置いてゆかれるからだ。加藤さんの名作グレーシャスは市販キットでは異質な軽さだった。解る気がする。そして今DFが走って居るのも頷ける。 難しい風を嫌う人は多い。が、神様が神様である所以はこの環境にもあると思う。風の変化への素早い対応。想定外の風に依る戦術・頭の切り替え。あらゆる変化に対するリスク管理など。強くなる要素が満載なのだから。